「イエアオウ」の順番

前回は喉の奥を広い状態に保つため、舌の付け根を下げ続けるという観点から「アエイオウ」という順番が理にかなっていると言いました。
今回は、声の響という観点から「イエアオウ」の練習方法を紹介したいと思います。
真ん中に位置する「ア」は一番基本となる母音です。つまり、響の明るさだったり声の深さだったり一番バランスの良い口の形なのです。
一方、「イ、エ」は声が出やすいのですが明るくなりすぎて何かに押しつぶされたような平べったい響きになりがちです。逆に
「オ、ウ」は深い発声ができますが、声が前に出にくく体の中にこもりやすいのです。つまり「イ、エ」と「オ、ウ」ではお互い良いところもあるし悪いところもあるのです。
そこで練習方法としては「イエアオウ」の順番に響きが変わらず均等になるようにしてみてください。具体的にどうするかと言うと、あくまでイメージですが「イ、エ」では乱暴にならずに体の奥深いところをイメージして慎重に発声しましょう。逆に「オ、ウ」では、
乱暴になっても良いので積極的に声を前に飛ばしましょう。あくまでも真ん中に位置する「ア」の響きが一番良い響きなので、「ア」を基準にして5つの母音を綺麗に揃えてみてください。

2021年07月02日